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「ひとつむぎの手」知念実希人 を読んだ感想

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こんにちは、もふ猫です。

知念実希人さんのひとつむぎの手を読んだので、感想を書いていきます。

この作品、なんと文庫版がやっと出たんです!!
買いたかったけど我慢しました笑 単行本持ってるから頑張って我慢しました笑。サイン本欲しかった…

 

私、知念さんの作品が大好きで、知念さんの作品はほとんど読んでいるんです。最新作の「傷痕のメッセージ」もすぐ買って読みました。すごかったですよ。たまたま行った書店に直筆サイン本が置いてあって。即買ってしまいましたね…

前置きはここら辺にして、あらすじと感想を書いていきます。

 

あらすじ

 

大学病院で過酷な勤務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。彼らを入局させれば、念願の心臓外科医への道が開けるが、失敗すれば……。さらに、赤石を告発する怪文書が出回り、祐介は「犯人探し」を命じられる。医療ミステリーの旗手が挑む、スリリングなヒューマンドラマ!

 

感想&心に残った文章

感想

すごく感動しました。
特別なことをやってるつもりはなくても誰かを勇気づけたり、励ましたり、希望を与えたりしてることもあるんだなと思いました。

主人公のような生き方はかっこいいなと感じました。

患者としてみるのではなく、一人の人として患者さんをみて真剣に向き合っている姿にや、必死に患者を助けようとしている姿に心打たれました。

三人の研修医たちがそれぞれ癖が強くて面白かったです。特に宇佐美先生のお話はうるっときました。

 

心に残った文章

 

僕は統計データだけを見て、高橋さんには冠動脈バイパス術が最適だと判断しました。けれど、平良先生の意見を聞いて気づいたんです。患者さん自身のことを見てはいなかったんだって。もっと血の通った、もっと温かい選択をするべきだって。
 
これは研修医の一人が言った言葉なんですが、この文からも分かる平良先生のかっこよさ。患者さんを単なる患者だととらえずに一人の人として、どんなひとなのか、とかをしっかり見て最適な治療を選択していました。
患者さんと向き合うってこういうことなのかなと思いました。
平良先生のすごいところはこれを当然と思ってやっていること。本文にもありますが”俺は特別なことなんてしていない”と言っています。
普通だと思ってやっていることが誰かの心を動かしていてすごいです。
 
そんなの関係ない!俺が執刀しなければこの人は確実に助からないんだ。医者なら助けられる可能性にかけるべきでしょう!
 
交通事故にあった人が運ばれてきて、一刻も早く手術しなければいけないときに平良先生が放った言葉。
他の医師が、平良先生は専門外だからもし助けられなかったら責任問題になりかねないと言ったときに言った言葉。
すごいと思いましたね。そして専門外の手術をこなしてしまうすごい先生。
 
私たちはただ血管を紡ぎ合わせているんじゃない。患者の人生を、ひいては『人』そのものを紡いでいるんだ。
 
教授が平良先生に言った言葉。
鳥肌立ちましたよ。確かにそうだな、と。病気を治すことは患者さんの将来や未来、家族や友人などの色々な人との関係、そして命、などを紡いでいるんだなと思いました。まさに人そのものを紡いでいると感じました。
今、この大変な時期もそうだけど、そうじゃないときでも命を、人を救ってくれる医師の方々に感謝しなきゃいけないなと思いました。
 
 

はい、以上です。ここまで読んでくださってありがとうございました!

 

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